大人気の熱帯魚、エンゼルフィッシュの飼育方法~混泳には注意!性格、餌、寿命は?

大人気の熱帯魚、エンゼルフィッシュの飼育方法~混泳には注意!性格、餌、寿命は?


エンゼルフィッシュは平たい縦長のフォルムに長いヒレの持ち主。

熱帯魚といえば名前はわからずともエンゼルフィッシュの姿を頭に浮かべたのではないでしょうか。

今回はそんなエンゼルフィッシュの飼育から繁殖まで、様々なポイントをご紹介していきます。

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エンゼルフィッシュってどんな魚?


エンゼルフィッシュは熱帯魚の中でもメジャーな種で、多くの方が飼育されている人気の魚でもあります。

優雅に泳ぐその様がまるで天使のように見えるということで、この名前をつけられました。

実際に飼育していると、優雅に泳いでいたかと思えばピタッと止まり、ふいにまた泳ぎだすなど、見ていて飽きない魚です。
ポピュラーで親しみやすく、飼育のノウハウも揃っているので、アクアリウムを始める際にもエンゼルフィッシュというのはオススメの魚と言えます。

エンゼルフィッシュの飼育は難しい?

エンゼルフィッシュは丈夫な魚と言われており、水質の適応範囲は弱酸性~中性(pH5~7.5くらい)までと、比較的広く対応できます。

ただし、幼少期は病気にかかることもあるので、飼育し始めてから水質に慣れるまでは、注意して観察してあげてください。

体長は15㎝ほどまで大きくなるので、飼育には最低でも60㎝以上の大きさの水槽を用意したいところです。

また、自然下で暮らすアマゾン川の中でも流れの弱い箇所に生息しているように、強い水流は苦手なので、水槽内の水の流れも緩やかにしたほうが良いです。

非常にメジャーな魚で比較的丈夫であるため、アクアリウム初心者の方でも十分楽しめますが、混泳させる魚の選別や糞が多く、水の汚れが早かったりと、気を付けなければならないポイントがいくつかあります。

それらのポイントをこれから見ていきましょう。

個体の選び方

前述のとおり、エンゼルフィッシュは長いヒレが美しい熱帯魚ですので、選ぶ際はヒレが折れていたり、曲がったりしていないかに気を付けてください。

また、同種族間で争うことが多いので他の個体からいじめにあっていない個体を選びます。
それに加え、これは熱帯魚全般に言えることですが、鱗の並びが良く、つやのある個体を選ぶようにしてください。

中には目が白く濁っていたり、寄生虫がくっついていたりする子がいますが、この場合、弱っている可能性が高いです。

ショップではよく観察して選んでください。

ところで、ショップに出回っているエンゼルフィッシュは東南アジアで養殖された個体が多くいます。

これらは病気にかかっていることも多いため、可能ならば国内ブリードのものを選ぶのをおすすめします。

日本の水に慣れているという点からも、輸入された個体よりも飼育には有利です。

また、ショップに入ったばかりだと輸送のストレスによって弱っている個体もいるため、入荷してからある程度の時間(1週間~10日)が経っていても元気な個体を選んでください。

混泳


エンゼルフィッシュは、他種族は基より同種族間であってもよく争い事をおこします。

できればエンゼルフィッシュ同士の仲の良いペアで飼育することをおすすめしますが、他の魚と混泳させるならば、せっかくの美しいヒレをかじる種類(カラシンやスマトラなど)や、プレコなどの夜行性の魚で夜にエンゼルフィッシュの体表に吸い付いてしまうものは避けてください。

また、中層を泳ぐグラミーやベタにも頻繁に攻撃を加えることがあるため、混泳は避けるべきです。

一方でコリドラスなど、低層に住むおとなしい種類の魚とは相性が良いです。
ただし、これらも小さすぎる種類(ラスボラなど)は捕食される可能性が高いので、混泳はやめたほうが無難です。

他の熱帯魚を混泳させる際は水草を多めに植えて、ケンカや追い回しなどが発生したときの隠れ場所をつくっておくと安心です。


エンゼルフィッシュの餌として、最も広く使用されているものは冷凍アカムシです。

栄養価が高く食いつきも良いですが、その分肥満になりやすくなるため、あげすぎには注意が必要です。

冷凍アカムシは、購入後はできるだけ早めに使い切るようにしてください。
また、水質が悪化しやすいのでこまめに水換えをするようにしてください。

そのほかに、長期保存と栄養バランスの良さを考えると、アカムシよりも人工飼料が優れています。

人工飼料は比較的手に入りやすく、水質の悪化もアカムシほど早くありませんが、食べてくれない個体も多く、慣れさせるのに多少苦労することもあります。
数種類の人工飼料を与えてみて様子を見てください。

なお、原材料の最初の項目に穀物(または小麦粉)と記載されているものはできるだけ避けてください。(原材料名は使われている割合の多い順に記載されています)

魚類は穀類を消化できないので、穀類の入っているものを食べてしまうと消化器官に負担がかかります

エンゼルフィッシュは食べる量が多い分、糞の量も多く、水の汚れるスピードも早いです。
そのため、フィルターには物理ろ過に強い上部式フィルターがおすすめです。

少々値段が高くなりますが、耐久力がありモーター音の静かな外部式フィルターもおすすめです。
混泳させている個体数などで水の汚れるスピードは変わるため、水槽サイズなども考慮しながら最適なフィルターを選んでください。

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エンゼルフィッシュの性格

エンゼルフィッシュはディスカスやトーマシーと同じ、シクリッドと呼ばれる科に属しています。

この科は縄張り意識が強く、同種族間で頻繁にケンカをします。

また、他種族であっても同じくらいの大きさの魚を追い回すこともあります。

争い事を避けるために、一つの水槽で飼育する個体数を増やして縄張り意識を薄くさせる方法もありますが、うまくいかなかったときには弱い個体がいじめられることになりますので、毎日の観察は怠らないようにしてください。

エンゼルフィッシュ同士で相性のいいペアを組むことができればそれほどケンカはしませんが、基本的に気性は荒めといっていいでしょう。

繁殖


エンゼルフィッシュは産卵すると親が献身的に孵化まで世話をし、孵化後もある程度泳げるようになるまで稚魚を守ります。

まず、繁殖させるためには複数匹のエンゼルフィッシュを飼育し、仲の良いペアをつくらせることが重要です。

雄雌の見分け方ですが、成熟していれば比較的見分けるのは容易です。

オスは口の下から胸のラインが角張り、ゴツゴツとした見た目になります。
メスは口の下から胸のラインがすっきりしており、抱卵するとお腹がふっくらしてきます。

さらに雄は雌より大きく、おでこの部分が少し出っ張ってきます。

ペアができると、そのペアはほかの個体を追い回すようになるので、よく観察していればどれがペアを作ったのかを見分けることもできます。

ペアができたらそのペアを別の水槽へ移します。

この水槽はベアタンク(底砂のない水槽)にし、フィルターの吸水口には産まれた稚魚が吸い込まれないようにスポンジを取り付け、水流も弱めにしておきます。

さらに、野生のエンゼルフィッシュは広い面積をもつ水草の葉や岩などに産卵するので、水槽内にも産卵用の水草(アマゾンソードやアヌビアス類など)や産卵筒を用意してください。
塩ビパイプでも代用できます。

産卵用水槽に移すと、しばらくして産卵場所候補を2匹でつついて掃除を始めます。

この行動を始めたら2~3日中には産卵が始まります。
この時期はとても神経質になっているため、むやみに覗いたりうるさくしたりしないようにしてください。

卵は直径2㎜程の楕円型で、一度に約300~500個産みつけられます。

産卵が終わると雄と雌が卵に酸素を送るためにヒレでパタパタと卵を扇ぎます。
※この時期にストレスが溜まると卵を食べてしまうので注意してください。

卵は3~4日ほどで孵化します。
孵化後も親は稚魚を守るように世話をします。

時には稚魚をいろいろな場所に連れまわして移動しますが、それは親が稚魚を守るのにふさわしい場所へ移っているだけなので、刺激しないように見守りましょう。

このとき、稚魚を口に含んで移動させることもありますが、食べているわけではないので慌てずにそっとしてあげてください。

生まれた直後の稚魚にはお腹にヨークサックと呼ばれる養分の袋があるため、5日ほどは餌を必要としません。

ヨークサックが萎んだ後は餌が必要になるのでブラインシュリンプを沸かして与えてください。

約1ヶ月はブラインシュリンプを与え、1円玉サイズの大きさまで成長すればアカムシや人工飼料も食べられるようになるので、少しずつ切り替えていってください。
ここまでくれば親と同じように育てていっても大丈夫です。

寿命


エンゼルフィッシュの寿命は大体5年ですが、飼育環境次第では10年以上生きる個体もいます。

追加で魚を導入する際は感染症の原因となる細菌が水槽内に侵入しないように、トリートメントはしっかり行ってください。

水替えは定期的に、全容量の1/4~1/3を換えるようにします。

一度にあまりに多くの水を換えると、環境変化によるストレスで寿命を縮めてしまいます。

また、餌は与えすぎないように気を付けてください。
餌の与えすぎは水質悪化を引き起こすとともに、魚自体も肥満になってしまい健康を損ないます。

まとめ

熱帯魚界でとてもポピュラーなエンゼルフィッシュですが、その生態と飼育方法は実に奥深いですね。

中でも注意したいのが再三、書いてきました通り、混泳させる魚の選択です。
それだけでなく、縄張り意識の高さから、エンゼルフィッシュ同士であっても争うことがあります。

逆に言えば、飼育に際して、気を付けるべきはその辺りでしょうか。
そこさえクリアできれば問題なく飼育することができます。

うまく飼い込むと、エンゼルフィッシュ独特の色彩を引き出せるとともに、心が和む子育ての様子も楽しむことができます。
是非、飼育にチャレンジしてみてください。